基底細胞癌


 左頬部の小さな黒色丘疹を切除して組織検査をすると基底細胞癌でした。基底細胞癌はこのままの形態を保って大きくなるのではなく、このような小丘疹が多発したような形態をとって拡大していきます。このように小さいものは組織検査をしないと診断は困難です。写真1

 基底細胞癌は小さい黒色丘疹がたくさん集まったような形態で大きくなるため、ある程度の大きさになると左のような状態になります。辺縁部に黒色小丘疹が集簇し中央部はやや陥凹しています。こうなれば、皮膚科医であれば見ただけでほぼ診断できます。写真2

 しかしながら、基底細胞癌にもさまざまな臨床形態があり、表面は瘢痕状になることもあります。辺縁部に基底細胞癌ようのものがみられ、全体像から診断は可能です。このようなものも、しばしばみられます。写真3

 ガンといっていますが、基底細胞癌は転移することはなく、放置しておいても命にかかわることはありません。しかし、局所での浸潤は強く大きな潰瘍を形成したりします。好発部位が顔面の正中部であるため大きくなってから手術すると大がかりなことになります。眼窩内へ浸潤し最終的に眼球摘出した症例も経験していますので、できるだけ早期に治療することをおすすめいたします。 写真4

 発生母地
 脂腺母斑は比較的若い頃から頭部に発生し、黄褐色調で表面に凹凸があります。この母斑のあるところは脱毛しますので円形脱毛症様にみえることもあります。脂腺母斑からいろいろな腫瘍が発生します。基底細胞癌様の腫瘍も発生しますが、病理組織学的な検討を行う必要があります。脂腺母斑が必ずしも発生母地になる訳ではありません。写真5

脂腺母斑写真6


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